被害妄想が強い人への7つの対応の仕方

被害妄想が強い人への7つの対応の仕方

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被害妄想とは、「自分が周囲の人間から攻撃されている」「陰で自分の悪口を言われている」など、自分が被害にあっていると過大に妄想してしまうことを指します。妄想がひどくなると「にらまれていると感じて、人と目を合わせられない」「外を歩いていると監視されている気がする」「通り過ぎる人が自分を笑っている」という風にエスカレートしていき、社会生活をおくるのも困難になってきます。

このような被害妄想が強い人への対処方法を挙げていきます。



 

被害妄想が強い人への7つの対応の仕方

 

1.「それは妄想だ」という否定も、「分かる」という同意もせずにうまくかわす

被害妄想に陥っている人に対しては、真っ向から論理的に否定するのは効果がありません。なぜなら、否定されることでますます殻に閉じこもってしまうからです。また、「君の気持はとてもよく分かる」とむやみに同意するのも良くありません。妄想に対して確信的になってしまうからです。

否定も同意もせずに、「それはつらかったね。今日の食事は何を食べたい?」「大変だったね。では今度どこへ行こうか?」といった感じで話をうまく切り替えましょう。「君はどう思う?」と聞かれた場合は「嫌な思いをして大変だったね」と同意せずにかわすようにしましょう。

 

2.不安を遠ざける為に、相手の話を根掘り葉掘り聞かないようにする

「なんで悪口を言っていると思うの?」「いつから具体的にどんな被害にあっているの?」というように、相手の話を根掘り葉掘り聞かないようにしましょう。被害妄想が強い人は不安が多い為、あれこれと妄想してしまいます。色々聞かれると妄想に妄想を重ねることになり、不安がより深刻になってしまいます。

相手の話は適度に聞いて、話をうまく切り替え不安な思いから遠ざけるようにしましょう。好きなことを話してもらうのが効果的です。好きなことを話している最中は気持ちがプラスの方向に行き、不安が遠のくからです。

 

3.「~と思った」という風に話をしてもらい、妄想と現実の区別をつける

話の終わりに「~と思った」と付けてもらい、自分が思ったことなのか、実際に起きたことや体験した内容なのかを明確に区別するようにしてもいましょう。「~と思った」と口に出す、もしくは書き出すだけでもだいぶ変わってきます。これを繰り返すことにより、妄想と現実の区別がつくようになっていきます。

 



 

4.様々な体験をさせて、妄想よりも現実の経験を積ませる

現代人の生活は常に何かしらの情報に囲まれています。新聞雑誌の活字や写真、テレビの映像、ネットから得る情報など、様々な情報が日々目に飛び込んできます。これにより、「実際体験してないけれど、体験した気になる」ということが日々おきています。これがマイナス面に行くと被害妄想になっていきます。

被害妄想を解消する為に、色々な体験をしてもらいましょう。旅行に行く、手を使って何かを作る、花や植物の匂いを嗅ぐ等、五感をフルに使うのが良いです。体験することで、色々なことが実感として分かるようになっていき、不安が解消されていきます。小さなことからでもいいので、色々な経験を積むようにしていきましょう。

 

5.生活のリズムを整え、不安を解消させる

生活のリズムが乱れている場合は、これを正すようにしてもらいましょう。被害妄想が激しく、夜型の生活の人はその生活習慣を変えるだけでも効果があります。

不安を抑制する物質にセロトニンがあります。セロトニンは太陽の光を浴び、リズミカルな運動をすることによって作られます。早朝に起きてラジオ体操をする、散歩に出かける等は不安を解消させる為に有効な方法です。心身ともに健康を目指しましょう。

 

6.役割を与え、社会に参加している意識を持たせる

これは特に高齢の方や引きこもりがちな人に有効です。社会生活をうまくおくれていない人は、自責の念があります。自責の念が強くなると被害妄想になります。

小さなことからでもいいので、何かしらの役割を与えましょう。掃除の手伝い、食器の片付け、何かを作ってもらう等で役割を実感してもらいます。「自分が必要とされている」と感じると不安が減り、被害妄想も解消されていきます。

 

7.手をにぎり、不安を解消させる

手をにぎるのも有効な手段です。五感からの刺激が不安を解消させる手段の一つです。特に手から受ける情報は脳に様々な良い刺激を与えます。家族や恋人など、親しい人から手をにぎってもらえれば不安はだいぶ解消されていきます。

 

いかがでしたでしょうか。

被害妄想は、社会にうまく適合できないことからくる自責の念からも起こります。また、将来への不安、今自分が置かれている状況への不安など、不安要素が増えることからも起こります。まずは相手の話を聞いて、気持ちをやわらげましょう。そして小さなことからでも良いので、生活を変えていきましょう。色々な経験を積んでもらい、役割を与えて社会になじめるようにしていきましょう。不安や被害妄想を克服できれば、人生がより豊かになるでしょう。

 

まとめ

  • 「それは妄想だ」という否定も、「分かる」という同意もせずにうまくかわす
  • 不安を遠ざける為に、相手の話を根掘り葉掘り聞かないようにする
  • 「~と思った」という風に話をしてもらい、妄想と現実の区別をつける
  • 様々な体験をさせて、妄想よりも現実の経験を積ませる
  • 生活のリズムを整え、不安を解消させる
  • 役割を与え、社会に参加している意識を持たせる
  • 手をにぎり、不安を解消させる